■決勝進出で「渋谷」が大騒ぎに!

 とにかく、ブエノスアイレス市内は終日、とんでもない騒ぎが続いていました。僕は決勝戦の翌々日(火曜日)パラグアイの首都アスンシオンに向かったのですが、その後も1週間ほど大騒ぎが続いたということです。

 森保一監督の言う「国民的関心事」というのが、どんなものなのか。あのときのブエノスアイレスこそがその答えのように思えます。

 かつて、日本でも一度だけサッカーの代表チームの勝敗が国民的関心事になり、集団ヒステリー状態になったことがありました。1997年のフランス・ワールドカップ、アジア最終予選のときです。

 はたして、来年のワールドカップで日本代表が決勝進出を果たしたりしたら、渋谷のスクランブル交差点などで、あのような大騒ぎになるのでしょうか?

 地元開催の大会で優勝した後の大騒ぎは、ほかにも経験しました。1998年のフランス大会のときもそうでした。1978年大会と同じく開催国の初優勝だったので、騒ぎが一層すごくなったのでしょう。シャンゼリゼ通りは明け方近くまで自由に歩けないほどの人出が続きました(21世紀になってからは「開催国優勝」はありません)。

 1978年のブエノスアイレスとまではいかなくても、日本もあのときのシャンゼリゼくらいの騒ぎになってくれるといいのですが……。

PHOTO GALLERY ■【画像】フランスが地元で初優勝した1998年大会決勝戦のチケット
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