Jリーグ最長記録は「フリーキック」

「Jリーグ記録」は、おそらく松本山雅FCのGK村山智彦が2013年のJ2リーグ第40節、11月10日のモンテディオ山形とのホームゲームで決めたFKだろう。前半18分、松本MF喜山康平への山形FW中島裕希のファウルで松本にFKが与えられる。場所は松本ペナルティーエリアの右すぐ外。村山がボールを置き直し、最前線の長身FW塩沢勝吾めがけて蹴った。

 だが、風に乗ったボールは思いがけなく伸び、山形守備陣の頭上も越えてペナルティーエリア手前に落ちる。そして高くバウンドすると、前進していた山形GK常澤聡の頭上を越えてゴールに入ってしまったのである。私の推計では93メートル。「ギネス記録」のトム・キングに近い距離だった。

 ただ、ベゴヴィッチの「91.9メートル」より長いはずだから、申請していれば村山の記録がキングのゴールまで「ギネス記録」だった可能性は高い。

 試合は、後半に山形が逆転し、松本は一度は同点にしたが、アディショナルタイムに山形にPKを許し、MF大久保剛志に決められて、2-3で敗れた。どうもGKの超ロングシュートが決まってしまうと、チームは勝ちにくいものらしい。

  1. 1
  2. 2
  3. 3