■サウジアラビア戦の守備的対応を次に
それと同時に、2人にはチャンスが巡ってきたということかもしれない。というのも、ワールドカップ・アジア最終予選は6月にまだ2試合残っている。今回、サウジアラビアの戦術が奏功したのを見た対戦相手は同じように戦ってくる可能性があるのだ。
アウェイのオーストラリア戦、ホームのインドネシア戦で相手が専守防衛に徹してきたとき、どう崩せばいいか。田中や旗手は今回の経験からアイデアを膨らませてくるだろう。そしてそれを試合で実践できれば、少なくとも相手が守備を前面に出しそうだという試合においてはボランチのファーストチョイスになり得る。
田中と旗手には苦みが残ったサウジアラビア戦だったことだろう。だが、この戦いを経験したことが両来を切り開いたかもしれないのだ。
(取材・文/森雅史)