【狙い通りの磐田戦で敗れたJ2仙台。次なるステップに必要なものとは(2)】「もっと大人のチームに」の意識とギラギラしたベンチは必須。「優勢勝ちはサッカーにはない」と語るからこそ求められる結果の画像
途中出場でゴールを決めたベガルタ仙台の名願斗哉 撮影:中地拓也

 宮城スタジアムでベガルタ仙台ジュビロ磐田を迎えたJ2第6節で、ホームチームが放ったシュート数は19本で、アウェイチームのそれは7本。真瀬拓海が送ったクロスが「11」を記録しているように、チャンスは仙台の方が多かった。

 敵将、ジョン・ハッチンソン監督が「60分以降、ただ狙いなく蹴っているシーンが増えたということ。それで非常に受け身になったところであったり、このフットボールは一人がサボったり、ボールを受けたがらなかったり、集団でしなくなった途端に破綻する」と話したことにも、いかに仙台の流れだったかが表れている。
 ただし、仙台がゴールを奪った数は磐田より少なく、最も重要なスコアで上回ることはできなかった。ここで重要なのは、今後、いかに仙台が効率よく得点を奪っていくかだ。
――負けてはしまったが、一つ、守備のモデルになるのではないか
 森山佳郎監督にそう尋ねると、「たぶん磐田に対してこれだけ守備ができるチームはなかなかない」と誇ったうえで、「ボールを意図的に追いこんで奪う、回収する、たまに抜け出されてもしっかり戻るというところはかなり高いレベルではできた」とも言い切っていればこそ、組織的な守備では継続しつつも今後の勝利につなげるカギは、個の守備の部分と、“要所での得点力”となる。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4