【2025年J2「第3節」ロアッソ熊本VSRB大宮アルディージャ「徹底分析」】ボール支配率は40%未満でも4-0圧勝の大宮、長澤徹監督が表現する「第3の立ち位置」【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
開幕3連勝、J2首位に立つRB大宮アルディージャ  撮影/原壮史
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■途中出場の選手の活躍は昨シーズンからの強み

【3月2日 13時3分キックオフ 熊本 0ー4 大宮 えがお健康スタジアム】

 ここまで3節を終えたJ2リーグで、J3から復帰したRB大宮アルディージャが首位に立っている。開幕節で昨シーズン4位のモンテディオ山形に2対1で競り勝ち、第2節はヴァンフォーレ甲府をウノゼロで退けた。そして3月2日開催の第3節では、ロアッソ熊本を4対0で下している。

 昨シーズンから指揮を執る長澤徹監督のもとで、積み上げてきたものが結果に表われている。一人ひとりがしっかりとタスクを果たしているなかで、新加入の右CBガブリエウが勝利に直結する働きを見せている。

 熊本に押し込まれる時間帯もあった前半、ガブリエウは相手のクロスを何度もヘディングで跳ね返した。38分には相手左ウイングとの1対1で、力強くボールを奪い取った。ここまで3試合で1失点の守備力を、横浜FCから加入したこのブラジル人が支えている。

 攻撃面での貢献度も高い。開幕節から「スバッ」と音がするような縦パスを差し込んでいるが、この日はそのパスが得点につながった。57分、DFラインの間をとったFW藤井一志へ、自陣から鮮やかな縦パスを通した。

 この場面を含めて2得点を記録した藤井は、3戦連発の4ゴールと絶好調だ。開幕節で負傷交代したFWファビアン・ゴンザレスに代わってスタメンで起用され、しっかりと結果を残している。

 熊本戦では途中出場のカプリーニが、ダメ押しの4点目をゲットした。そのゴールをアシストしたのも、途中出場のDF関口凱心である。

 長澤徹監督は「レギュラー11人という考えかたはしていない。(メンバーに)登録された選手が自分のなかでのレギュラーと、選手には伝えています」と話す。途中出場の選手が得点に絡んだり、試合をクローズさせたりするのは、昨シーズンからチームの強みとなっている。

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