■清水は無失点で好スタート
一方、広島のように上位に来るとは見られていなかったJ1昇格組の清水エスパルスと山口智監督体制5年目の湘南ベルマーレの躍進も注目に値する。
まず清水だが、因縁の相手・東京ヴェルディをまず1-0で叩き、続く2戦目のアルビレックス新潟を2-0で撃破。2連勝で暫定首位に立っている。ヴェルディが想像以上に出足の悪いスタートを切り、新潟も早い時間帯に中盤の要・秋山裕紀が退場したという追い風もあったが、北川航也、カピシャーバなど点を取るべき選手が取っているのが明るい材料と見ていい。
加えて言うと、2試合連続無失点。昨季限りでチームを離れた元日本代表守護神・権田修一に代わってゴールマウスを守る沖悠哉が力強い統率力を見せ、住吉ジェラニレショーンと蓮川壮大のセンターバックコンビも落ち着いている。そして原輝綺(名古屋)から背番号70を引き継いだ高木践の攻守両面のアグレッシブさも目を引くものがある。
さらに、マテウス・ブエノの加入で中盤の強度もアップした。やはり「J1定着は手堅い守備から」というのは、秋葉忠宏監督も、反町康治GMもよく分かっていること。それを具現化しつつある清水はある程度の結果を残しそうな雲行きだ。