
2023・24年連覇の王者・ヴィッセル神戸とミヒャエル・スキッベ監督体制4年目のサンフレッチェ広島が優勝争いをリードすると見られた2025年J1。23日までに序盤2節が終了し、大方の目論見通りに進んでいるのは広島だけだろう。彼らはご存じの通り、今季公式戦初戦だった8日のFUJIFILM SUPER CUPで神戸を2-0で撃破。そこから2週間でACL2を含めて5戦を消化し、5連勝という順調なスタートを切っているのだ。
J1だけをピックアップすると、まず16日の開幕・町田ゼルビア戦をトルガイ・アルスランと大卒新人・中村草太のゴールで2-1と逆転勝利。続く23日の横浜F・マリノス戦も1-0でしぶとく勝ち切っている。
直近のゲームも前半はアンデルソン・ロペスに惜しいチャンスを作られながら守り、後半に新加入のエースFWジャーメイン良のPKで先制。虎の子の1点を守り抜いた。新天地に赴いてから5戦連続スタメンで凄まじいハードワークと献身性を見せていたジャーメインに待望の初ゴールが生まれたのは朗報。スキッベ監督も心から安堵したのではないか。
やはり広島は守りの安定感が頭抜けている。連戦でもしっかりと崩れずに戦えるのは、大迫敬介、佐々木翔、荒木隼人、塩谷司で構成する守備陣の完成度の高さは折り紙付き。昨季は誰かがケガをすると選手層の薄さを露呈する形になっていたが、今は中野就斗、山崎大地らが確実に穴を埋められる。この堅守は彼らにとっての最大の武器だろう。