■韓国、サウジアラビアとの「違い」

 ナショナルチーム・レベルでは、現在、日本代表はアジアでは敵なしの状態で、ワールドカップ最終(3次)予選では3月シリーズで予選突破が決まることは確定的だ。

 日本代表の強さを支えているのは選手の個人能力の高さだ。今では日本代表選手のほとんどがヨーロッパ各国のトップクラスのチームに所属し、UEFAチャンピオンズリーグに日本人選手が出場するのも当たり前のようになっているし、先週は久保建英のゴラッソに始まり、三笘薫のスーパーゴール、南野拓実のスーパーボレーと日本人選手による素晴らしい得点シーンの映像が次々と届いた。

 一方、韓国やオーストラリアではヨーロッパのトップレベルでプレーする選手の数は減ってきており、サウジアラビアなどは国内組ばかりになっている。日本代表がアジアの相手に勝利することはある意味で「必然」なのである。

 だが、クラブ・レベルでは最近まで日本勢は苦戦を強いられることが多かった。

 それもそのはず、日本のトップクラスの選手が数多くヨーロッパで活躍しているということは、そういう選手がJリーグ・クラブから流出しているということを意味しているからだ。

 一方、ACLで対戦する各国のチャンピオン・チームには各国代表クラスが何人もプレーしているし、資金力のあるクラブにはクオリティーの高い外国籍選手多数が在籍している。日本のクラブが苦戦を強いられても当然かもしれない。

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