■サッカー強国「復活」なるか
シリアやパレスチナなど、地中海沿岸の国々はヨーロッパの影響も強く、サッカーも古い伝統を持っています。しかし、内戦の混乱の中では代表チームの強化もままならず、また、ホームゲームも開催できない状況が続いていました。
2026年ワールドカップ・アジア予選では、シリアは2次予選で日本と同じグループに入りましたが、日本相手にはホーム、アウェーともに0対5の大敗に終わり、北朝鮮の後塵を拝して3次予選進出はなりませんでした。
内戦は終結しました。もちろん、シリア国内には多くの部族、キリスト教徒を含めた多くの宗派が存在するので、これから安定した政権が樹立できるかどうかも定かではありません。
それでも、サッカーはそんな多様な人々を団結させる一つの契機になるかもしれません。
アラビア湾岸(ペルシャ湾岸)の産油国と比べれば、石油産出国ではないシリアは経済的には貧しいかもしれませんが、オイルマネーという不労収入で潤っている産油国の人々に比べれば、シリア人はずっと勤勉です。
いずれ、国内が安定してくれば、再び西アジア・サッカー界の強国となってくるかもしれません。また、行けるようになるといいのだが……。