■最も危険なのは「両サイドのウイング」
4-4-2システムの基本は、ワールドカップ予選でもガルフカップでも貫かれた。頑健なマハディ・アブドゥルジャバルとスピードのあるコマイル・アルアスワドで2トップを組むが、相手にとって最も危険なのは両サイドのウイング、右のアリ・マダンと左のモハメド・マルフーンの2人だ。2人ともスピードがあり、シュート力も兼ね備えている。
なかでも背番号8をつけるモハメド・マルフーンは日本の三笘薫のように左サイドからゴールライン沿いに進むドリブルに切れ味があり、危険極まりない存在に成長した。ガルフカップでは、大会MVPに選ばれている。
ボランチはワールドカップ予選ではアリ・ハラムとアッバス・アルアスフールが中心になっていたが、2人ともガルフカップには招集されず、代わってサエド・ディアとマハディ・アルフマイダンが活躍した。サエド・ディアは予選の日本戦後に代表に選ばれ、以後はレギュラーとなった。
マハディ・アルフマイダンは予選ではこれまでの全6試合に交代出場だったが、ガルフカップではイエメン戦を除く全試合にほぼフル出場して優勝に貢献した。サウジアラビア戦で1点を決めたことでもわかるように、積極的に相手ペナルティーエリアに入っていくプレーは、これまでのバーレーンにはなかったものだ。