4年に一度しか「休めない」世界のトップスターたち、クラブ世界王者は「今年から新名称」旧方式の大会で決めよ【サッカーの未来を殺す「新方式FIFAクラブワールドカップ」は中止せよ】(3)の画像
12月10日の欧州CLアタランタ戦で先制ゴールも、現在、負傷離脱中のレアル・マドリード所属キリアン・エムバペ。UEFA EURO2024でも、鼻骨の骨折に続いて足首を痛めるなど、ハードスケジュールが彼らスター選手に負担を強いているのは間違いない。撮影/原悦生(Sony α‐1使用)

 2025年6月に、FIFAクラブワールドカップが開催される。新方式となる大会には、日本から出場する浦和レッズを含め、世界中から数多くの強豪クラブが参戦する。世界のトップスターが火花を散らす手に汗握る大会となることは間違いないが、その一方で、選手たちの選手生命を脅かす危険性もあるという。サッカージャーナリスト大住良之が警鐘を鳴らす!

■選手を「消費する」大会

「ワールドカップのプレ大会」としては、2019年まで代表チームによる「FIFAコンフェデレーションズカップ」が開催されていた。しかし、出場は8チームで、大会期間は2週間程度だった。新たなFIFAクラブワールドカップ(以降、FCWC)は32クラブが出場し、1か月間の大会となる。その違いは大きい。

 サッカーは数あるスポーツのなかでも世界で最多の競技者とファンを持ち、今や巨大な「産業」と言っていい。そして、その最大の財産が「選手」であるのは間違いない。選手が夢のようなプレーを披露することで、現代のこの産業は成り立っているからだ。その選手たちを「消費」し尽くしてしまうのが、FCWCなのである。

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