■「ビジネススケールが全然違う」
今回の帰国は1週間程度。すでに日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長、Jリーグの野々村芳和チェアマンと面会し、MLSで得たものをフィードバックしたという。
「MLSは欧州とも日本とも違う形のビジネススキームがあるので、ピッチ内外で勉強になります。マーケティングや演出もそう。放送はアップルTVが独占してますけど、放映権を売って小さな小遣い稼ぎというのはしていない。ビジネススケールが全然違うので、日本もどんどん離されるんじゃないかという危機感はありますね。
それにMLSは6週間は必ず全チームが休むという規定もある。僕もこの後、旅行に行きますけど、選手はすごく守られていますね。そこも宮本会長や野々村チェアマンにしましたけど、僕に経験や知見が溜まることは日本サッカーにとってプラスになると思います」
そうやってフットボール本題以外に目を向け、学んでいるのが吉田らしいところ。目下、日本プロサッカー選手会会長を務め、いずれはJFAやJリーグの幹部になるのではないかと言われる人材は視野が広いのだ。
2026年北中米W杯に向かっている日本代表復帰については「ないでしょう」と苦笑していたが、開催国でプレーする大ベテランを有効活用しないのはやはりもったいない。森保一監督が彼の今のパフォーマンスをどう評価しているのか聞いてみたいものである。