■「決め切る力の不足」という高い壁

 その空白期間を何とか乗り越え、7~8月に7連勝、10月頭までで見れば11試合無敗という快進撃を見せたが、今度は「決め切る力の不足」という高い壁にぶつかった。
「大橋が抜けた穴がいまだに埋め切れていない」と11月10日の浦和戦後にもスキッベ監督は話したが、最終節・ガンバ戦でもそれが色濃く伺えた。広島は主導権を握り、中野・東俊希の両サイドから攻めるのだが、ゴール前を固められて点を取れない。逆にリスタートから失点し、敗れるという最悪のパターンになってしまったのだ。
「チャンスに対するゴールの数が少なすぎる。そこは大きな改善点」と指揮官も強調したが、それはチーム全員が感じている点に違いない。
「特効薬なんてあるわけじゃない。いかに日頃から自分たちがやっていけるかが大事」とキャプテン・佐々木が言うように、日常から細部を突き詰めていくしかない。それを青山は来季、コーチとして選手たちも求めていくことになる。
「勝てるチームを作りたいし、そういうコーチになりたいんで、また一緒に戦っていきます」と本人も目を輝かせたが、その存在は選手たちにとっても大きいだろう。柏の方はチームを離れるが、彼が残した闘争心やアグレッシブさも糧にして、広島はさらなる前進が求められるのだ。
(取材・文/元川悦子)
(後編へつづく)

(2)へ続く
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