■「美しい」と表現できるほどの守備

 6月までの2次予選6試合で無失点(24得点)だったことはともかく、この最終予選に入っての6試合でも守備を崩されての失点は11月の中国戦(厦門)の1点だけ。オーストラリア戦でオウンゴールがあったが、強豪がそろう3次予選C組の6試合でわずか2失点というのは、2022年カタール大会のアジア最終予選の6試合の段階での成績(4勝2敗、得点5、失点4)と比較しても、見事と言うしかない。

 その守備力の極致のようなプレーが、サウジアラビア戦の「3連続ブロック」だった。そのプレーは、「美しい」と表現できるほどのものであり、守備、それも集団としての守備でこれだけのパフォーマンスを出せることに、日本代表の現在の力の根源を見ることができる。

(2)へ続く
PHOTO GALLERY ■日本代表「奇跡の10秒」を読み解く展開図
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