J3のFC岐阜のキャプテンで背番号10を背負ったMF庄司悦大の引退セレモニーが、ファンの感動を呼んでいる。
現在35歳の庄司は、清水商業高校から専修大学を経て2012年にFC町田ゼルビアに加入してプロのキャリアをスタートさせた。以降、高い技術と優れたパス能力を武器に、レノファ山口FC、FC岐阜、ベガルタ仙台、京都サンガF.C.と渡り歩き、現役生活13年でJ2、J3通算373試合に出場した。
その庄司の引退セレモニーが11月16日、FC岐阜の今季ホーム最終戦となった大宮アルディージャ戦の試合後に行われた。そこで庄司は自身のこれまでのキャリアと思い出を丁寧に、途中からは涙を必死に堪えながら振り返った。さらに家族への感謝、娘や「パパは何でパスばっかりでシュート打たないんだ!」とアドバイスした息子とのエピソード、そして妻への感謝の言葉を並べ、ファンの拍手と涙を誘った。
だが、その庄司の引退スピーチ以上に話題となったのが、「パパへの手紙」を読んだ娘だった。岐阜の背番号10のユニフォーム姿で登場した娘・りおなちゃんは、「大好きなパパへ」の書き出しの後、「パパがゴールを決めた時は嬉しかったよ。でもレッドカードをもらった時はびっくりして泣いちゃったよ」とファンの笑いを誘うも、その後は込み上げてくる涙を堪え切れず。それでも必死に言葉を紡ぎ、「パパ、プロサッカー選手13年間お疲れさまでした」と見事に完読。涙と笑顔が溢れる家族4人での引退ショットに応じた。