11月16日、J2ヴァンフォーレ甲府のクラブ会員向けの「ヴァンクラブ感謝デー」が行われ、今季限りでの退団が決まっているFWピーター・ウタカと、別れを惜しむサポーターの抱擁が感動を呼んだ。
元ナイジェリア代表の肩書を持つウタカは現在40歳。2015年に清水エスパルスに加入して初来日して以降、サンフレッチェ広島、FC東京、徳島ヴォルティス、京都サンガF.C.、甲府と計6クラブでプレーし、強靭なフィジカルを武器にJ通算327試合134得点を記録。人懐っこいキャラクターでも愛されてきた。
今季もリーグ戦34試合に出場して8得点を決めていたが、11月15日にクラブ公式サイトで契約満了が発表された。そして本人から「今、多くの感情が込み上げてきますが、これもサッカー界で生きていればの宿命です。選手は出会いと別れを繰り返し、時には家族のような絆が生まれることもありますが別れが来るのも仕方がないことで、簡単に言うとそれが人生だと思います。」などのコメントが発表されていた。
その翌日の感謝デー。ウタカのサイン会がスタートすると、別れを惜しむサポーターが列をなした。そして「寂しいよ」「元気でね」「ありがとう」などの言葉を投げかけられたウタカは、日本語で「ゴメン」とポツリ。そして涙を流した1人のファンに対しては、サインを書き終えた後に、感謝の抱擁で別れを惜しんだ。