【J2「最終節」】“1年前から24年以降は契約更新しないと伝えられていた”清水エスパルスの守護神・権田修一の想い「J1へ上がったあとも落ちないチーム」に【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
清水をJ1に導き、退団するGK権田修一  撮影/中地拓也

■清水は熊本に主導権を握られ…

「超攻撃的」が、長いシーズンを勝利で締めくくった。

 J2リーグ最終節が11月10日に一斉開催され、首位の清水エスパルスは12位のロアッソ熊本と対戦した。すでにJ2優勝とJ1昇格を決めているが、ホームのIAIスタジアム日本平は1万8千人をこえる観衆で埋め尽くされた。

 この試合の前日に、GK権田修一の今シーズン限りでの退団が発表された。そのGKには、大卒ルーキーの猪越優惟が起用された。背番号51は初のメンバー入りでのリーグ戦デビューとなる。

 また、FW北川航也が出場停止の最前線には、高卒1年目のFW郡司璃来が起用された。郡司の先発出場は、3月30日以来シーズン2試合目である。ダブルボランチの一角を担うMF成岡輝瑠は、シーズン初先発だ。システムは4-2-3-1でスタートした。

 ボール保持に長けたチーム同士の対戦で、前半の清水は主導権を譲った。3-3-1-3の立ち位置から流動的に動く熊本に対して、誰が誰を見るのか、どこのスペースを埋めるのかが微妙に遅れる場面があり、守備ブロックの間でボールを受けられてしまうのだ。それによって、ミドルレンジからシュートを浴びせる場面もあった。

 ビルドアップにも苦しむ。ボールを奪う場面が低くなりがちで、守から攻への切り替わりで前線に選手が少ないのだ。

 前半の清水はシュート1本に終わり、熊本には9本浴びた。失点を覚悟する場面もあった。「超攻撃的」の姿勢を見せられないまま、前半を終えることとなった。

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