後藤健生の「蹴球放浪記」第238回 「情報省の女性官僚が“野菜は食べないで”」の巻(1)アジア杯で「個人レッスン」後、最終予選で「再びのベトナム」へ、空港で「接触してきた」若い女性の画像
北京五輪予選、ベトナム対日本戦の入場券。提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は世界を渡り歩く。時には、疑惑の目を向けられることもある。ジャーナリストを警戒する国もあるからだ。そうした人物とのコミュニケーションも、放浪には欠かせない、醍醐味なのだ。

■「アウェー戦」観戦のためにハノイへ

 2007年の秋、反町康治監督率いるU-22日本代表は、翌年に北京で開かれるオリンピックのアジア最終予選に挑んでいました。

 日本はホームではベトナム、カタールにともに1対0で連勝していましたが、アウェーではカタールに敗れ、サウジアラビアとも引き分けと厳しい戦いが続いていました。

 そして、11月17日にベトナムとのアウェー戦があったので、僕もベトナムまで観戦に出かけました。

 ふだんだと東南アジアなどでは観光資格で入国してしまうのですが、このときはちゃんと報道ビザ(B1ビザ)を取って出かけました。実は、この年の7月に東南アジア4か国共同開催でアジアカップがあり、そのときは報道ビザを取って入国していました。それなのに、入国検査で「今度は観光です」と言ったら疑われるかもしれないと思ったのです。

 成田空港からシンガポール航空でバンコクに入り、バンコクからエアアジアでハノイに向かいました。バンコク経由にしたのは、ベトナム戦の翌日、バンコクでU-19アジアカップ予選のタイ戦を観戦するためでした。

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