■キツい連戦をこなす「最大の目標」
そして、「全社」に参加するクラブにとって(各地域リーグ優勝チームを除いて)、キツい連戦をこなす最大の目標が、この「全社枠」なのだ。各チームのサポーターたちにとっても、最大の話題は、この「全社枠」。自らのチームのベスト4入りに加えて、地域リーグ優勝チームがベスト4に入れば、「輪番制」によって可能性が生まれたりすることもある。
ちなみに、第60回全国社会人選手権でベスト4入りしたチームのうち、地域リーグで優勝しているのはFC徳島だけなので、残りの3チームが「全社枠」で地域CLに出場するはずだ。
それにしても、地域リーグからJFL(日本サッカーリーグ=JSLは1992年からジャパンフットボールリーグに、現在の日本フットボールリーグ=JFLは、そのあとを受け継いで1999年スタート)への昇格するチームを決める方法は、あまりにも複雑すぎるのではないだろうか。
2002年には、関東リーグで6位だったブリオベッカ浦安が「全社」で優勝。「全社枠」として出場した地域CLでも優勝して、JFL昇格を決めてしまったことがあるが、地域リーグで上位に入っていないチームに昇格の機会が与えられるのは、やはりおかしいことだろう。