【J2「体質」】ベガルタ仙台、MF相良竜之介の豪快左足ゴラッソ先制点で首位・横浜FCに快勝 J1昇格PO争いは熾烈な四つ巴に【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
凄い先制点を決めたベガルタ仙台MF・相良竜之介  撮影/中地拓也
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■仙台は堅守の横浜FCから前半に2得点

 最強の「盾」を鮮やかに攻略した。

 J2リーグ第35節が10月19、20日に開催され、6位のべガル仙台は19日、首位の横浜FCをホームに迎えた。横浜FCはここまで勝点74で、この試合に勝つと2位以内が決まる。仙台からすれば、歓喜の目撃者になるわけにはいかない。J1昇格プレーオフ圏で競り合っていることを踏まえても、勝点3が譲れない一戦である。

 試合は開始早々に動く。仙台が一歩前に出る。

 6分、右サイド深くへのロングボールを相手DFに収められたものの、MF郷家友太がプレッシャーをかけて奪い返す。すぐにゴール前へクロスを入れ、CBがヘディングでクリアしきれなかったボールをMF相良竜之介が左足ボレーで豪快に蹴り込んだ。10月の月間ベストゴールの有力候補となる一撃が、ユアテックスタジアム仙台に熱狂を呼び込んだ。

 仙台は4―4-2で、横浜FCは3-4-2-1である。システムのミスマッチを、どちらが生かすのがポイントとなる。

 果たして仙台は、サイドバックとサイドハーフが相手のウイングバックにスペースと時間を与えない。両サイドのスペースについては、ダブルボランチの一角を担うMF工藤蒼生も目を光らせた。

 横浜FCに主導権を渡さない仙台は、33分にワンチャンスを生かす。敵陣での直接FKから、DF菅田真啓が空中戦に競り勝つ。このヘディングシュートは相手GKに弾かれるものの、セカンドボールを郷家がゴール右から中央へ送り込む。これをFWエロンがプッシュした。仙台は2対0で折り返した。

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