後藤健生の「蹴球放浪記」第235回「忘れられない嵐と雷」の巻(2)小野伸二、遠藤保仁が躍動した「FIFA世界大会」初の決勝進出と鹿島アントラーズ戦「横に走る」稲光の画像
ワールドユース開幕戦ナイジェリア対コスタリカの入場券。提供/後藤健生

 サッカーの試合は、雨が降ろうとも行われる。だが、それにも「程度」というものがある。蹴球放浪家・後藤健生も大概の厳しい気象条件では取材を中止しないが、驚くような環境に出会うことがある。あるときは南米で、あるときはアフリカで…。

■トルシエ・ジャパンが「日本初」快挙

 もう一つ、ホテルの窓からの光景で忘れられないのが、ナイジェリア最大の都市ラゴスでの雷です。

 1999年にワールドユース選手権(現U-20ワールドカップ)観戦のためにナイジェリアに行きました。フィリップ・トルシエ率いるU-20日本代表FIFA主催の世界大会で初めて決勝に進出した記念すべき大会です。小野伸二稲本潤一、高原直泰、遠藤保仁などがいたチームでした。決勝では、チャビ・エルナンデスのいたスペインに0対4で敗れてしまいましたが、ラウンド16でポルトガル、準々決勝でメキシコ、準決勝ではウルグアイを破っての堂々たる決勝進出でした。

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