■代表選手の変化「今ならブラジルにも…」

――チーム全体的にもここまであまりに出来過ぎで、ピークに早く到達するのではと心配になります。

後藤「早くワールドカップをやってくれ! 今ならブラジルにも勝てる!」

大住「2014年のブラジル・ワールドカップを目指していたアルベルト・ザッケローニ監督のチームは、2012年にピークが来ちゃったんだよね。最終予選の最初の2試合くらいが、あのチームのピークだった。だけど、森保一監督の経験や、これまでやってきたことを見ると、そういうことも織り込み済みで競争させているように見える。当時は攻撃陣が1セットしかなかったけど、今は2チーム分ある。第2FWを出しても、十分戦えるくらいのものはあるんだから」

後藤「何しろ、選手があれだけ本気でやっているんだから、すごいよ。落ちていくような雰囲気がない」

大住「代表選手は真面目になったよね」

後藤「これまでは、本大会前に期待が高いと結果が出なくて、下馬評が低いときには好結果を残すということを繰り返してきた。でも、今のチームはそのどちらのパターンにも当てはまらないと思う。これだけ強いチームがあれだけ真剣に取り組んでいるなんて、あり得ないことなんだから」

大住「その原因のひとつには、森保監督がワールドカップでの優勝という言葉を口にしたことが大きいと思うよ。優勝すると言っているのに、こんなところでこんな程度じゃダメだろ、と皆が思っているよね。だから、あれだけのプレーができるんだと思う」

後藤「今なら、ワールドカップ優勝もあり得ないとは言えないよな、と思わせてくれる」

大住「だけど次の大会で優勝するには、ノックアウトステージに入ってから5試合勝たなければいけなくなっちゃった。これは、最終予選で無失点で10戦全勝するより大変だよ。だからまず、次のオーストラリア戦をどうしようか」

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