■終了間際のゴールはオフサイドで認められず…

 後半の仙台は、入りから相手ゴールへ迫る。しかし、試合の主導権をはっきりと握るまでには至らない。ロングスローに悩まされる時間帯もあり、森山佳郎監督が62分に最初の交代カードを切る。中山を下げてMF相良竜之介を投入した。相良は左MFのポジションに入り、中島がエロンと2トップを組む。

 66分に右CKから郷家がヘディングシュートを放ち、67分には左サイドからカットインした相良が右足シュートでGKを襲う。ゴールへ迫る場面は作り出しているが、早めの選手交代で守備の強度を保つ相手守備陣を決定的に崩すことはできないのだ。

 森山監督は76分に3枚替えをする。ダブルボランチの松井蓮之と鎌田大夢、それにエロンを下げて、MF松下佳貴、MF工藤蒼生、FW梅木翼がピッチに立つ。

 エアバトルに強い梅木の投入後は、仙台もロングスローで圧力をかけていく。しかし、秋田のゴール前で制空権を握るのは簡単ではない。

 85分、森山監督が最後の交代カードを切る。中島からDFマテウス・モラエスへスイッチした。モラエスがDFラインに入り、CB菅田真啓を前線へ入れてパワープレーを仕掛ける。菅田と梅木が競り合ったあとのセカンドボールを攻撃へつなげていくが、秋田は82分にDFを増やしてゴール前を固めている。

 仙台がこじ開けるか。秋田がしのぐか。秋田のゴール前で激しい攻防が繰り広げられ、90+2分に右SB真瀬拓海がペナルティエリア内右からゴールネットを揺らす。しかし、オフサイドで得点は認められない。その後に得たPKのチャンスも、梅木のシュートは相手GK山田元気にストップされ、仙台は0対1で敗れた。

 勝点を伸ばせなかった仙台は、6位に後退した。後方からは5連勝の山形が、勝点1差まで迫ってきた。J1昇格プレーオフを巡る争いは、一気にサバイバルの様相を呈している。

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