■カザフスタンでは「韓国語」で注文
カザフスタンの朝鮮料理店では、韓国語が役に立ちました。
第2次世界大戦まで朝鮮は日本の植民地でした。そして、中国東北部に日本が作り上げた傀儡国家「満洲国」にも、ソ連の極東地域にも、朝鮮にルーツを持つ人々が住んでいました。
当時、ソ連の独裁者だったスターリンは、そうしたソ連国内の朝鮮系住民が日本のスパイになるのではないかと疑って、カザフ共和国やウズベク共和国など中央アジアに強制移住させたのです。
それで、現在も中央アジアには朝鮮系の人々が数多く住んでいるというわけです(たとえば、ソチ・オリンピックで銅メダルを獲得した、ウズベキスタンのフィギュアスケート選手デニス・テンも朝鮮系カザフスタン人でした)。そして、朝鮮料理店を営んでいる人もたくさんいます。
僕はカザフ語も、ロシア語も話せません。まあ、料理名くらいは読めますし、メニューには写真もありますから、なんとか注文はできますが、店員と会話ができないのです。
そこで、韓国語を話してみたら、店員の何人かは分かってくれました(若い人たちは、話せない人も多いみたいでしたが)。