後藤健生の「蹴球放浪記」第233回「大連市内で中国人とイタリア語で会話」の巻(2)ベルギーやアルゼンチンで「通じた」日本語、カザフスタンで「役立った」韓国語とドイツ語の画像
カザフスタンでの1999年シドニー五輪予選の入場券。提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は世界を渡り歩き、さまざまな人と言葉を交わす。その国の言語を使うこともあれば、思わぬ言語が通じることもある。中国人とイタリア語で会話することも…。

■ベルギー人の女性警官が「聞き取り」

 意外な場所で、意外な言葉でしゃべる。そんなことが、ときどき起こります。

 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスのエセイサ空港で、イベリア航空のチェックイン・カウンターに行ったら、係員がいきなり日本語で話し始めました。日系人というわけではなく、おそらく日本で勤務経験があったということだったのでしょう。

 ベルギーのブリュッセルの地下鉄の中でスマートフォンを紛失してしまいました。保険の手続きもあるので、警察で紛失証明書をもらわなければなりません。ホテルで場所を聞いて、ブリュッセル中央駅そばの警察署に行ってみました。

 紛失の時間や場所、状況などを説明していたら、途中で若い女性の警察官がやって来ました。そして、いきなり日本語で聞き取りを始めたのです。なんでも、日本の警察との交流事業のため、何か月か日本の警視庁に務めていたんだそうです。流暢ではなかったですが、おかげでテキパキと用事を済ますことができました。

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