■会見終了後、壇上に近づいて……
前日会見を終えて、森保一監督と遠藤航が立ち上がって引き上げようとしたとき、異例の出来事が起きた。最後の質問をした男性が突如、壇上に近づく。そして2人に握手を求めたのだ。
前日会見という正式な場で現地メディアと対戦国の監督&主将がこのようなことをするのは異例中の異例だが、森保監督も遠藤も笑顔で対応。男性も、2人とダブルで握手をしたまま他のメディアの方を向いて手を上げて“友好関係”をアピールしてみせた。そんな姿を、多くのカメラマンが撮影し、テレビ局も映像に収めた。
その後、メディアセンターで男性は日本のメディアにも積極的な対応。フリーライターの元川悦子氏ら5~6人ほどの日本人記者を集めて記念撮影を行う。さらには、大きな美声を響かせるなど、両国メディアの関係構築(!?)にも一役買ってみせた。
日本時間10日27時にキックオフとなるワールドカップアジア最終予選のサウジアラビア戦。日本代表が未勝利のジェッダの地で勝利を手にできるか、そして、熱く激しい試合によってまた一つ、歴史と友好関係が刻まれるか。ピッチ内外に注目の一戦となりそうだ。
(取材・文/中地拓也)