■「松井と鎌田がメインでチームを引っ張ってくれたら」
英プレミアリーグのクリスタル・パレスに所属する、日本代表MF鎌田大地の弟である23歳の鎌田は、山口戦で今シーズン初のフル出場を果たしている。ピッチに立つのも12試合目。プレー時間の合計は581分にとどまっている。
今シーズンの仙台は、ボランチのファーストチョイスを長澤和輝、松井蓮之の組み合わせで戦ってきた。しかし、今シーズンから指揮を執る森山佳郎監督が「ピッチ上の監督」と呼び、絶対的な信頼を寄せてきた長澤が、8月25日のジェフユナイテッド千葉戦をもって退団。ウェリントン・フェニックスへ移籍した。
長澤が抜けた穴を、どのようにして埋めればいいのか。弾き出された結論が埼玉・昌平高から福島ユナイテッドをへて、仙台に加入して3シーズン目を迎えていた身長168cm体重60kgの鎌田の起用だった。森山監督が言う。
「見ての通り細くて、ひ弱そうに見えますけど、プレッシャーを受けても飄々とボールを前へ運べる選手です。松井とうまく連係を図り、バテたらセカンドボールを拾う天才の工藤(蒼生)がいる。疲れたときの工藤頼みで、さらに松下(佳貴)を加えた4人で、いろいろな相手と時間帯によって使い分けていく考えがあるなかで、いまは松井と鎌田がメインでチームを引っ張ってくれたらと思っている」