■湘南の勝機をつなげるポイント

 湘南は磐田より1試合少ないが、残り7試合中、ホームを4試合残している。まず今週末にある鹿島アントラーズとの試合で勝点3をものにしたいが、アウェーではFW鈴木優磨に、後半の早い時間帯に2ゴールを許し、試合を決定付けられてしまった。前節のセレッソ大阪戦も相手エースのレオ・セアラに2得点されており、そうしたエース級の相手を止め切ることが、勝機をつなげるポイントになることは間違いない。その意味では元鹿島で、対人能力に自信を持つキム・ミンテの奮起に期待したいところ。

 また、先述した鈴木や小野瀬に加え、攻撃面ではベテランの阿部浩之が流れはもちろん、セットプレーのキッカーとしても命運を握る。

 湘南にとっては最終節にアウェーのヴィッセル神戸戦という残りカードでは最も厳しいと見られる試合が待つ。前回王者の連覇がかかるもしれないシーズンのクライマックスまで、残留争いのライバルに対して、少しでも有利な状況を作っておきたいが、少なくともルキアンと池田がいない今後の数試合で何とか勝点を取って、10月の代表ウィークによるインターバルを迎えられるかどうか。

(取材・文/河治良幸)

(後編へつづく)

(3)へ続く
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