【J2「激闘ダービー」】「残酷な、結末」森山監督は嘆息…ベガルタ仙台、97分30秒の直接FKで痛恨のドロー 両監督の采配にも注目【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
ベガルタ仙台を率いる森山佳郎監督  撮影/中地拓也
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■約5カ月ぶり先発の中山が先制弾

 後半アディショナルタイムのラストプレーで、勝点3がこぼれ落ちた。

 J2リーグ第32節が9月21、22日に行なわれ、5位のベガルタ仙台は13位のヴァンフォーレ甲府と対戦した。仙台は30節のザスパ群馬戦をスコアレスドローで終え、前節の藤枝MYFC戦を2対3で落としている。J1昇格プレーオフ出場をめぐる争いは厳しさを増しており、今節のホームゲームでは勝点3が求められる。

 森山佳郎監督は前節からスタメンを入れ替えた。FW中山仁斗が4月27日のジェフユナイテッド千葉戦以来の先発に名を連ねた。2トップは中山とエロンとなり、FW中島元彦が2列目の左サイドへ入る。システムはいつもの4-4-2だ。

 互いに前線からプレスをかけていくなかで、13分に試合が動く。ホームの仙台が動かした。左CB菅田真啓の縦パスをセンターサークル内で受けた中島が、鋭いターンから中央へ縦パスを刺し込む。中山がセンターバックの間でこのパスを受けると、巧みなコース取りでDFを置き去りにする。飛び出したGKをふんわりと破る左足ループが、ユアテックスタジアム仙台に歓喜を呼び込んだ。

 前半はそのまま仙台のゲームとなった。ボール保持率でやや劣る印象ながら、中島が内側へ立つことでボールの流れをスムーズにし、両SBが攻撃参加することで幅も生かしていく。32分にはエロンのゴールがオフサイドで取り消しとなったが、1対0でハーフタイムを迎えたのは試合内容を映し出したものだった。

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