■内容的にも記録的にも「完全」支配

 90分終了時点でのスタッツを見ると、シュート数では日本が19本、スペインが6本。枠内シュートでは日本の8本に対して、スペインはたったの1本。

 内容的にも記録的にも、日本が完全に支配した試合だった。

 だが、どうしてもゴールが決まらない……。

 枠を捉えたシュートは力がなく、またスペインのGKエウナテ・アストララガの好守もあって、スコアレスのまま90分を終えた。

 この間、スペインの決定機はたったの1度だけ。68分に日本の右サイドをルシア・コラーレスに破られた場面だけだった。スピードで柏村に競り勝ったコラーレスのシュートは日本のファーサイドのゴールポスト内側を叩いた。

 結局、延長120分を終えて、シュート数で21本対13本と日本がスペインを圧倒した試合だった(リードされた後の延長後半、スペインが強引にシュートを打ってきたのでシュート数は増えた)。

 日本のシュートの精度がもう少し高ければ、あるいはゴール前でもう少し落ち着きがあれば、90分以内で2対0もしくは3対0で勝利することが可能な試合だった。

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