■「ポゼッション」では上回るも…

 日本がプレッシャーをかけると、スペインは簡単に後方に戻してしまう。そして、スペインは高い位置から日本に対してプレスをかけてくる場面もあまり作らなかった。後方でパスを回す時間が長かったので、ポゼッションではスペインが上回ったが、内容的には明らかに日本が優勢だった。

 スペインのプレスがかからなかったため、日本の最終ラインやボランチの2人(小山と大山愛笑)が落ち着いてボールを持つことができたので、そこから日本の生命線であるサイドアタッカー(スペイン戦では右に松永未夢、左に氏原里穂菜)にボールが展開され、両サイドバック(右に柏村菜那、左に佐々木)もフォローしてサイドから崩し、外からのクロスでスペインゴールを脅かし続けた。

 スペインは日本陣内深くにロングボールを送り込んだり、ドリブラーが仕掛けてきたが、この日のスペインはゴール前でのパスやシュートの精度が低く、日本を慌てさせるような場面はほとんど作れなかった。

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