■選手が話すピッチの影響

 川崎は前日練習を蔚山文殊サッカー競技場の近くで行ったが、16日と15日の練習場はそれぞれ別々の場所。特に16日の練習は、蔚山のクラブ関連施ではあったものの設芝が完全にはがれて土がむき出しの箇所も。特にゴール前とコーナーフラッグ付近では茶色がより目立っており、例年とは違った気温がこのような環境を生み出した可能性がある。

 実際にピッチで戦う選手からも、“足元”への警戒は感じられる。前日会見に出席した脇坂泰斗は、「蔚山とのゲームを非常に楽しみにしていたので残念です」と述べ、「ただ、ピッチコンディションも考えながら戦うのがプロ。明日はピッチコンディションは関係ないと思わせるゲームをお互いにできれば」と自身に矢印を向けた。

 また、遠野大弥は「グラウンドの影響もありますし、相手の戦い方もありますけど」と前線でのプレーについての影響を述べれば、佐々木旭は「ピッチコンションの悪さもあるので、蹴り合いになってしまったら相手の土俵だと思う」と最終ラインでの戦い方に言及している。

 実際の試合会場だけでなく、練習場にも影響を及ぼしているピッチの悪状況。19時にキックオフとなる川崎と蔚山の試合では、ゲーム内容だけでなくスタジアムにも注目したい。

(取材・文/中地拓也)

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