■「終電のことホントに気にしてくれてたw」

 ところが90+3分、ついにスコアが動く。遠野大弥がファンウェルメスケルケン際のクロスに合わせてゴールネットを揺らしたのだ。これで2戦合計2-1。勝ち上がる権利を得る。そして残りの数分を経過させたのだ。

 川崎フロンターレは試合後に、公式エックス(旧ツイッター)に裏側映像を公開。殊勲の遠野大弥はインタビューを受け、「皆さんの終電もあるかと思ったので、この辺で決めとかなあかんな」とゴールについてサービス精神たっぷりに笑わせながら振り返っている。

 このまさかのゴール理由に、ファン・サポーターも大きく反応。以下のような声が上がっている。
「みんなの終電を気にしてくれたなんてwwwさすが元サラリーマンだね!残業しないでみんなでお土産の勝ち点3を獲れて本当に良かった」
「やっぱ社会人経験のある遠野は終電のことを気にするんだね。にしては点取るの遅いです笑」
「終電のことホントに気にしてくれてたw」
「終電気にしてくれてるwww」
「さすが、元社会人のダイヤさん ありがとう!!」
「ww ナイス気遣い!」
「サポーターの終電時間も考えて決勝弾と準決勝進出と定時退社をサポーターにプレゼントをするデキる男」

 遠野大弥は1999年3月生まれの現在25歳。藤枝明誠高校を卒業すると、Honda FCに入団。この際、プロ契約ではなく正社員と働きながらのアマチュア契約で生活していた。

 その後、アビスパ福岡への期限付き移籍を経て川崎フロンターレで実際にプレーしたのは2021年から。今後、サポーター思い過ぎる気持ちのままに早めのゴールを決め続けられるか。ますます期待が高まる。

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