後藤健生の「蹴球放浪記」第228回【鈴木彩艶セリエAデビューとパルマ発ミラノ着「観戦ハシゴ100キロ旅」の巻】(2) キエーザ父の「同点弾」とハリルジャパン試合後の「国境越え」の画像
ミラン対フィオレンティーナの記者席用入場券。提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は、世界中のサッカーを見るために放浪してきた。だが、その足取りはまだまだ止まらない。生涯をかけて1万試合を観戦するという目標があるからだ。そのためには、「ハシゴ観戦」が欠かせない。

■インザーギらの得点で「ミラン完勝」

 今は、ジュゼッペ・メアッツァの目の前に地下鉄5号線の「サンシーロ・スタディオ」という駅ができましたから、チェントラーレ(ミラノ中央駅前にある地下鉄の駅前)からスタジアムまで乗り換え1回で行くことができますが、当時はまだこの駅はなく、1号線の「ロット」駅で降りて競馬場の南を1キロ半ほど歩くしかありませんでした。トラム(路面電車)はスタジアム前まで行くので便利ですが、市内の細い道路を信号で止まりながら進むので、時間がかかってしまいます。

 こうして、無事にジュゼッペ・メアッツァに到着。20時30分開始の試合には余裕で間に合いました。

 こちらの試合は、16分にアンドリー・シェフチェンコのゴールでミランが先制したものの、20分にはエンリコ・キエーザのFKでフィオレンティーナが同点に追いつきます。つい最近ユベントスからリヴァプールへの移籍が決まったフェデリコ・キエーザのお父さんです。

 そして、その後はホームのミランがフィリッポ・インザーギやセルジーニョなどの得点で突き放し、5対2で完勝しました。

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