今回のtotoはJ1第29節の10試合と、J2第29節の3試合が対象となっている。過去のデータや直近の様子などから、分析を進めてみよう。
今節、ついに首位交代が起きそうだ。第15節終了後から首位に立ち続けてきたFC町田ゼルビアが、約3か月半ぶりに首位の座を明け渡すことになりそうなのだ。
現在、首位浮上の可能性があるのは、勝点2差で追う2位のサンフレッチェ広島のみ。首位交代というからには、広島の勝利が大前提となるが、こちらはすんなりと決まりそうである。
広島は中断期間を挟んで、リーグ戦6連勝中。ここ5試合勝利がないFC東京を相手に、連勝記録を伸ばすことだろう。
広島の勝利に加えて、首位交代のもう一つの条件は、町田が引き分け以下の結果に終わること。おそらく、この対戦は引き分けになりそうだ。
町田がここ5試合で1勝どまりであるのも、ドロー予想の一因ではある。だが、より大きな影響力を持つのが、対戦する浦和レッズの反発力である。
浦和は今週、監督交代を発表した。ペア・マティアス・ヘグモ監督を解任し、マチェイ・スコルジャ監督が復帰することを明らかにした。
監督交代は、どのチームにとってもカンフル剤になるものだ。しかも浦和は、驚異的なまでの反発力を、監督交代の際に発揮するのだ。
ここ数年、浦和は指揮官交代が続いていたが、2021年以降はシーズン頭から指揮を執るパターンが続いていた。だが、それまではシーズン途中の交代劇が続いており、カンフル剤の威力の強さも存分に見せつけてきた。
2017年のペトロヴィッチ監督解任直後には大宮アルディージャとのさいたまダービーを控えていたが、後任の堀孝史監督はこの一戦で勝点1を手にした。翌2018年の堀監督解任直後には、ベガルタ仙台に勝利。続く2019年にオルワルド・オリヴェイラ監督の任が解かれると、前年にリーグ連覇を果たしていた川崎フロンターレと引き分けることに成功しているのだ。
今回の監督解任、さらに首位との対戦も、ビッグクラブで戦う実力者たちを奮い立たせるに違いない。勝ち切れるとまでは言い切れないが、2019年の川崎とのドローのように、引き分けの目は十分にあるとみる。
その結果、負ける町田と勝つ広島は、勝点55で並ぶことになる。ただし得失点差により、広島が首位に立つことだろう。