■森山佳郎監督から長澤への言葉

 報道では、オーストラリアのAリーグへ越境参加している隣国ニュージーランドのウェリントン・フェニックスから長澤へオファーが届いたとされている。

 33歳になるシーズンにつかんだチャンス。専修大を卒業した直後に加入した、独ブンデスリーガのケルンに続く海外挑戦への決意を固めた長澤はチームに思いの丈を伝え、最後はフロントや森山監督に背中を熱く押してもらった。

「オファーをいただいてからは本当に悩みました。チームのみんなにも僕の思いを伝えたなかで、ゴリさん(森山監督)は『和輝の夢だったら』と言っていただき、さらに『決断を成功にかえられるように』といった言葉もいただきました」

 残り10試合となった終盤戦での移籍を認めてくれた、仙台への感謝を勝利で返すために。ボランチで先発した長澤は正確なロングパスで28分のFWエロンの先制点を、鋭い左CKで54分のFW中島元彦の勝ち越しゴールの起点になった。

 しかし、仙台がJ2を戦いはじめた2022シーズン以降で1勝4敗、特にフクダ電子アリーナでは一度も勝てていない千葉の怒涛の圧力の前に65分、76分、長澤がベンチへ退いた後の85分と立て続けにゴールを奪われて力尽きた。

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