【浦和戦3年連続引き分け、96年組の三竿&鈴木優磨が見る鹿島の現在地(2)】「今日のような試合をしていたら勝率は上がる」。三竿健斗ら加入メンバーが鹿島にもたらすものとはの画像
鹿島アントラーズのランコ・ポポヴィッチ監督 撮影:中地拓也

 浦和レッズに悔しいスコアレスドローに終わった鹿島アントラーズ。8月7日のJ1再開前にランコ・ポポヴィッチ監督は「6月の代表の中断明けは停滞してしまったが、今回は最初から一気にギアを上げて勝ち続ける必要がある」と話していたが、3試合が終わって1勝1分1敗というのは、常勝軍団復活を目指すチームにとっては納得できない展開だろう。

 ただ、浦和戦で前向きな部分もあった。最たるものが、7月に1年半ぶりの古巣復帰を果たした三竿健斗だ。開始早々5分の安居海斗に対する素早いつぶしを筆頭に、鋭いボール奪取と攻撃の芽を摘む仕事を随所に披露。攻撃の起点となるパス出しも数多く見せていた。

 7月にチームに合流した頃は欧州の湿度の低さと日本の高温多湿の気候のギャップに苦しみ、動きのキレを欠く部分が散見されたが、約1カ月が経過し、フィットネスは確実に上向いている様子だ。

「勝つためには、球際のところだったり、トランジションで相手を上回るっていうことがまず最低ラインだと思っていて、ホームのFC東京戦、(サガン)鳥栖戦とそこはできていたんで、今日もそこを意識して、自分の中でも行った時に球際で勝つ、相手から奪い切るってところで今日は結構出せてたんじゃないかなと。90分間戦う頭のところもそうだし、体力的にも戻ってきている。次はそれを勝利に繋げられるようにしたいです」と本人も手ごたえをつかんだという。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4