■「これをやったら勝率上がる」
2戦未勝利、しかも浦和戦に限って言えば3年間白星なしという苦しい状況ではあるが、三竿自身はこのゲームをネガティブには捉えていない。
「浦和戦で見せた姿勢をベースに落とさないように意識して、チームとしてやっていきたいです。今回の試合運びは100点ではないですけど、『これをやったら勝率上がる』っていうところまでは見せられた。あれ(仲間隼斗のゴールがVARで取り消された場面)はオフサイドなのかっていうところも微妙ですけど、あそこで点が入ってれば確実に勝っていた試合内容だったと思います」と彼はプレーた戦い方の質的向上は実感したという。
ただ、それを本当に成果にするには、浦和戦の基準をどの相手にも示し続けること。直近の磐田戦ではそれができていない時間帯もないとは言えなかった。
8月はこの後、21日の天皇杯3回戦・ヴァンフォーレ甲府戦、25日の東京ヴェルディ戦と連戦が続く。メンバー固定傾向の強い鹿島は連戦になると運動量やパフォーマンスが低下する傾向があるだけに「高いレベルの継続」という課題をクリアしなければ、高い領域には到達できない。
鈴木優磨と同じ96年生まれのリーダー格の三竿がそれを発信してくれれば、チーム全体が引き締まるはずだ。もちろんさらに年長の柴崎岳、植田直通、仲間、安西幸輝といったメンバーはいるが、鈴木優磨と三竿、樋口雄太の「96年組」にはより主軸としての強い自覚を持って戦ってほしい。