■18歳ですでに「天性のスター」だった

 どちらも、すでにトップチームで活躍しており、ロナウドのほうはすでにA代表デビューも果たしている超有名選手でした。クアレスマは19歳、ロナウドが18歳。確かに「ユース年代の選手」ではあったのですが……。

 クアレスマのほうは大人しいというか、非常にシャイな性格で小さな声でボソボソと話していました。

 しかし、もう1人のロナウドのほうは快活というか、とにかく明るいロナウドでした。

「俺はマデイラ諸島出身で訛りがあったからさぁ、リスボンにやって来てからは随分からかわれちまってよ……」といった話を、明るく気さくに語ってくれました。

 その後、取材が終わってトレーニング・センターの入口で帰りのタクシーを待っていたら、真っ赤なスポーツカーに乗ったロナウドが通りかかって、こちらを見て「オーイ」と手を振って颯爽と行ってしまいました。

 その少年が、その後、20年以上にわたってポルトガル代表の主力として活躍することになるとは思っていませんでしたが、あの明るさはやはり持って生まれた天性のスターだったということなのでしょうか……。

 もっとも、日本の部活の高校生の中にも「お祭り男」的なヤツはいっぱいいますけれどね……。

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