後藤健生の「蹴球放浪記」第224回「欧州クラブの育成部門は高校の部活」の巻(2)とにかく明るい18歳のC・ロナウド「マデイラ訛り」と「真っ赤なスポーツカー」の画像
2003年に取材に行ったスポルティングの試合。もちろん、ロナウドもクアレスマも出場していた。提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生がカバーするフィールドは広い。ワールドカップも取材すれば、若手の育成にも目を向ける。強い代表チームやクラブが生まれるには、それなりの理由があるのだ。

■16歳セリエAデビュー「有名選手」と遭遇

 2009年9月にUEFA・U-21選手権予選のクロアチア対イタリアという試合を見たことがあります。

 病に倒れた前日本代表監督のイビチャ・オシム氏がようやく回復し、インタビューを受けられるようになったというのでオーストリアのグラーツまで取材に行って、その後、ワールドカップ予選のクロアチア対イングランドがあるのでクロアチアの首都ザグレブに向かいました。グラーツからザグレブに向かう途中のヴァラジュディンという人口4万人の小さな町でU-21の試合があるというので立ち寄ったのです(ヨーロッパではフル代表の試合の前日に、年代別代表の試合が行われるのが普通です)。

 試合は1対1の引き分けに終わりました。最も有名な選手といえば、イタリア・ユヴェントス所属で16歳でセリエAデビューを飾ったセバスティアン・ジョヴィンコでした。

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