56年ぶりのメダル獲得へ――。パリ五輪の舞台でU-23サッカー日本代表、若きサムライブルーがグループリーグ初戦のパラグアイを撃破し、好発進を遂げた。強豪ブラジルをもねじ伏せ、南米予選1位で通過したパラグアイが初戦の相手だっただけに、試合前は心配の声も聞かれたが、終わってみれば5-0の圧勝だった。
■ 「シュート力が半端ない」三戸舜介
前半25分、相手10番が平河悠(FC町田ゼルビア、イングランド2部ブリストルへ移籍予定)へのアフタータックルで一発レッド。退場したことで10対11の数的優位な状況で試合を進められたことも勝利の一因ではあるにせよ、それより前の19分には、三戸舜介(オランダ一部スパルタ・ロッテルダム所属)が先制ゴールを決めており、圧勝したのは、単純に人数の問題だけではなかったことは明らかだろう。
『サッカー批評』では、現地カメラマンが撮影した「ゴールの瞬間」を一挙出し。同時に、ゴール後の選手たちの歓喜に満ちた表情とパフォーマンスも見てほしい。
U23アジアカップで急成長を遂げ、そして欧州リーグの荒波で揉まれた猛者たちが加わった、若きサブライブルーのパリ五輪での今後の活躍に期待しよう。
1点目は前半19分。三戸と同じスパルタ・ロッテルダムに所属する斉藤光毅が駆け上がる大畑歩夢(浦和レッズ)にやや浮き球の絶妙な縦パスを送ると、大畑がボックス内の三戸へマイナスの折り返し。フリーで受けた三戸が右足を振り抜くと、ボールはゴールキーパーの左側を抜けてネットに突き刺さった。三戸は「トラップした後、フリーだったのでうまく決めることができた」と振り返った。