【J1川崎が手にした7試合ぶりの勝利の価値(2)】脇坂泰斗は決勝ゴールの時に何を感じていたのか。「相手が慌てて取りにくる分……」と説明した冷静な観察眼の画像
川崎フロンターレのMF脇坂泰斗 撮影:中地拓也

 2-2の同点に追いつかれた直後の70分に、川崎フロンターレ鬼木達監督は一挙に3人の選手を敵地・三協フロンテア柏スタジアムのピッチに送り出した。

 DF三浦颯太とMF大島僚太、MF山本悠樹とMF瀬古樹、そしてFW山田新とMF瀬川祐輔の交代。さらに瀬川は1トップに入り、ひと足早く投入されていたFW小林悠はそのまま右サイドでプレーさせた意図を、指揮官はこう語った。

「前線からの守備のスイッチが入りづらくなっていたのと、相手の背後に行くパワーが減ってきていたので瀬川をあの位置で使いました。(小林)悠が右サイドにいれば攻撃でも守備でも相手のストロングを消しながら、自分でゴール前に入っていくところや時間を作るところで、彼の頭のよさで勝負できる、と」

 柏レイソルと白熱の攻防が繰り広げられた20日のJ1第24節。ほぼ初めてといっていい布陣に、キャプテンのMF脇坂泰斗は「交代選手を含めてチーム全体で、というメッセージだった」と3点目を取りにいくためだとあらためて受け止めた。

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