■森山監督は「僕も含めて力不足だった」
森山監督は57分にMF工藤蒼生を下げ、MF長澤和輝を送り出す。69分には相良からMF名願斗哉へスイッチするが、その直後だった。71分、相手CKをGK林彰洋がキャッチミスし、こぼれ球を押し込まれてしまうのだ。
両サイドからクロスを入れる場面もあったが、岡山のゴール前には人数が揃っている。86分には中島に代わって出場したFW菅原龍之助が空中戦に競り勝ったが、ヘディングシュートは枠を逸れていく。後半は6本のシュートを放ったものの、決定機と言えるシーンはなく、仙台は0対2で敗れた。
森山監督は試合後、「僕も含めて力不足だった。個人で守る、個で失わない、前へボールを運んでいく力で相手が上だった」と完敗を認めた。6ポイントマッチを落とした仙台は勝点38のままで、勝点を40に伸ばした岡山だけでなく、同勝点のレノファ山口FCにも得失点差で劣って6位に後退した。
仙台の総得点「29」は、リーグで8位の数字だ。J1昇格プレーオフ圏を維持するのは、得点力をアップさせたい。
今夏の移籍市場では、山口からFW梅木翼を獲得している。梅木は180センチ超えのサイズを生かしてエアバトルで力を発揮し、攻撃の起点になることができる。ただ、今シーズンは18試合出場で3得点と、ゴール数は物足りない。
J2は7月13、14日開催の24節を終えると、2週間のインターバルに突入する。この間に新戦力の融合をはかっていくことになるが、中断前の24節も大切だ。仙台の対戦相手は徳島ヴォルティスで、直近3試合は2勝1分と勝点を稼いでいる。シーズン序盤に比べて安定感が出てきた相手を、敵地で退けることができるか。J1昇格プレーオフ圏をキープするためには、勝点3が求められる。