■スタートダッシュに成功した高知Uの「戦い方」
ただし、高知UはFC町田ゼルビアやヴィアマテラス宮崎と違って「昇格1年目」のチームではない。
高知Uは、2016年に同じ高知県にあった「アイゴッソ高知」と「高知UトラスターFC」が、将来のJリーグ入りを目的に統合して発足したクラブで、全県がホームタウンとなっている。2017年、18年と四国リーグを連覇したのだが、JFL昇格を争う地域チャンピオンズリーグの壁に跳ね返されていた。しかし、2019年にはついに地域CLで2位に入って、JFL昇格を果たす。
しかし、JFL昇格後は2020年に14位、21年が13位、22年が11位、そして昨年が7位と中位に定着していた。失礼ながら、全国的にはあまり注目を集めることもなかったし、経営面でも苦戦を強いられていると伝えられていた。
ところが、今シーズンのJFLでは、開幕7連勝とスタートダッシュ。第13節のC新宿戦に勝利して、現在、11勝0分2敗の勝点33という圧倒的な成績で、2位のFCティアモ枚方に勝点8という差をつけて首位を走っているのだ。
僕は、このチームも御多分に漏れず「カウンタープレス型」のチームなのかと思っていた。
だが、C新宿戦ではなかなかしたたかな戦いを見せてくれた。