■川崎と対戦した鳥栖GK「シャツの色」
上記J1第18節の10試合では、FC東京の野澤のようにレフェリーと同じ色のシャツでプレーしたGKがもうひとりいた。アビスパ福岡とアウェーで対戦したサガン鳥栖の朴一圭である。レフェリーの黄色よりやや薄い黄色だったが…。
実は、GKのウェアとレフェリーのシャツの色のかぶりは今年始まったことではない。私が気づいたのは昨年のことだったが、川崎フロンターレとアウェーで対戦した鳥栖のGK朴一圭とレフェリーが、まったく見分けのつかないオレンジ色のウェアを着ているのを見て驚愕した。
その後、同じようなケースを何度も見たので、Jリーグにも、Jリーグにレフェリーを派遣しているJFAの審判委員会にも改善を求めた。だが今年になっても、同じような状況が続いているのである。好みの問題ではなく、「ルール違反」状態なのに、どうしたことだろうか。
ある審判関係者によると、GKとバッティングしない色を着るように指導しているのだが、うまく調整できないこともあるのが現実だという。そして、最悪の場合、ビジターチームのGKとレフェリーのシャツの色が重なるのは仕方がないことにしているという。
たしかに難しいときもあるだろう。しかし、その一方で、「レフェリーが黒を着れば済む」というシンプルな解決が可能な場合もあるのではないだろうか。そしてまた、レフェリーと同じ黄色のウェアを着ていた野澤は、ビジターチームではなく、ホームチームの選手だった。