大住良之の「この世界のコーナーエリアから」 第140回【Jリーグに「改善してほしい」色ルール違反】(3)鳥栖GK朴一圭の「黄色シャツ」、磐田テクニカルエリアも「混乱」の画像
審判のユニフォームは、やっぱり黒が一番? 撮影:原壮史(Sony α1使用)

 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト大住良之による、重箱の隅をつつくような、「超マニアックコラム」。今回のテーマは「これはルール違反ではないのか?」。ベテラン記者がJリーグ、そして日本サッカー界に一石を投じる――。

■JFAが定めた「ユニフォームの色彩」

 日本サッカー協会(JFA)には「ユニホーム規定」というものがあり、全国の登録チームはこれに従わなければならない。その第4条に「ユニホームの色彩」という規定があり、その1として「ユニホームのうちシャツの色彩は、審判員が通常着用する黒色と明確に判別し得るものでなければならない」とされている。日本国内だけのいわば「ローカルルール」だが、一般のチームは黒いシャツをユニフォームにはできないのである。

(ただし、同規定の第10条に「適用除外」という項目があり、Jリーグ、JFL、WEリーグ、なでしこリーグ、Fリーグ(フットサル)はこの限りではないという。横浜FMが黒い「スペシャル・ユニフォーム」を着ることができたのは、この条項のおかげである。

 ところが、最近のJリーグの試合では、審判員は黄色や赤、青、緑などのカラーシャツを着用していることが多い。ちなみに6月15日と16日に行われたJ1第18節の全10試合では、レフェリーのシャツは6試合が黄色、3試合が赤、そして1試合が緑だった。だが、もちろん、Jリーグのレフェリーたちには黒いシャツも配布されている。Jリーグでごくたまに黒いシャツのレフェリーを見ると、なぜかホッとするのは、私だけだろうか。

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