■副審と同じ「黄シャツ黒パンツ」が6~7人も

 ところで、6月16日にFC東京と対戦した磐田のチームスタッフは、黄色いシャツに黒いパンツというスタイルであった。ビジターチームのベンチ前を、黄色いシャツ、黒いパンツの五十嵐副審が旗を持って走り、同じ配色の酒井第4審判も近くにいる。

 テクニカルエリア内は、通常は黒いスーツ姿の横内昭展監督だけなのだが、選手が倒れると何人ものスタッフがベンチからテクニカルエリアに出てくる。当事者たちはそれぞれに自分の役割や仕事を真剣にこなそうとしているだけなのだが、スタンドから見ていると、磐田のテクニカルエリアはちょっとした「混沌」だった。

 なにしろ、黄色いシャツ、黒いパンツの人が6人も7人もいるのだ。副審や第4審判員がどこにいて、どんな仕事をしているのか、主審が視認するのは難しかったのではないか。これは別にルール違反状態ではないし、磐田のベンチは副審の背後にあるので、判定に何らかの影響を与えるものではないのだが、私には、「役者(レフェリー)」と「黒子(チームスタッフ)」の区別がつかない磐田のテクニカルエリアは、とてもではないが「プロの舞台」には見えなかった。

「重箱の隅」をほじるようなこの連載だが、今回ほど「重箱の隅のまた隅」のような記事はなかったかもしれない。次回は、もう少しおおらかな記事にしたい。

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