■「練習の甘さから来る部分が大きい」

 とはいえ、「ここで勝ち切れていれば、町田と肩を並べられていたのに…」というタイミングは何度かあった。5月12日の東京ヴェルディ戦、直近の6月22日の浦和レッズなどは最たる例だろう。前者は3点をリードしながら3-3に追いつかれ、後者も前半終了時点では2-0だったのに、終わってみれば2-2という悔しい結果で2ポイントを失った。

「特に最後の5分に失点するチームっていうのは、前にも言いましたけど、本当に弱いチームだなとつくづく思いますし、こういった試合で同点にされるのは疲れた中での練習の甘さから来る部分が大きい」とエースFW鈴木優磨も浦和戦後に苦言を呈していた。

 彼自身も前半戦だけで早々と得点を2ケタに乗せ、お膳立てからフィニッシュまで凄まじい存在感を発揮。明らかに大きな成長を感じさせる。その鈴木の背後にいる名古新太郎、師岡柊生、仲間隼斗の走力と推進力も目を見張るものがあるし、濃野公人と安西幸輝の両サイドバック(SB)もビルドアップやお膳立てによく絡んでいる。彼らの連動性が高まっているからこそ、今季前半戦の鹿島は総得点33というリーグ2位の数字を残せている。そこは前向きな材料だ。

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