【J1前半戦を2位ターン。成長と停滞の中にいるJ1鹿島が首位に立つために(1)】「練習の甘さから来る部分が大きい」と鈴木優磨も苦言。鹿島はなぜ首位・町田を抜けないのかの画像
鹿島アントラーズのFW鈴木優磨 撮影:中地拓也

 2024年J1も折り返し地点の第19節を迎え、今季初昇格を果たした町田ゼルビアが勝ち点39と首位をガッチリとキープしている。優勝候補と言われたヴィッセル神戸サンフレッチェ広島などがポイントを取りこぼす中、彼らのシンプルかつしぶとく粘り強い戦いは目を見張るものがあるだろう。

 こうした中、常勝軍団復活を目指す鹿島アントラーズは同37の2位で折り返した。ランコ・ポポヴィッチ監督体制で再出発した今季は開幕前に柴崎岳鈴木優磨が負傷。本職のセンターバック(CB)が3枚しかいないなどチーム編成にも不安があり、苦戦を予想する声も多かった。しかしながら、前へ前へという意識を強く押し出すハイインテンシティのスタイルが機能。ここまで11勝4分4敗というまずまずの数字を残している。

「まずはしっかりとした信頼関係は作れた。自分たちのよさを前面に出し、苦手な部分は出さないような戦い方を徹底してやってきました」と指揮官も語ったが、知念慶のボランチへのコンバート、新助っ人FWチャヴリッチのジョーカー起用、ここ一番での佐野海舟の最終ラインの穴埋めなど、限られた現有戦力を最大限有効活用しながら、前半戦を乗り切った印象だ。

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