■ミャンマーの致命傷となる得点

 その小川が先発1トップに陣取ったこの試合。前半は鎌田大地ラツィオ)と堂安律(フライブルク)が2シャドウに入ったが、鎌田は旗手怜央セルティック)と流動的に動いて組み立てやチャンスメークに注力。堂安が小川に近いゴール前に入ってきて攻めに厚みを加えるという形だった。

 小川は高さを生かしつつプレー。左ウイングバック(WB)の中村敬斗(スタッド・ランス)が入れたクロスを下がりながら頭で競った前半7分の場面、守田が浮き球のボールを入れたところに反応した31分のチャンスなど、存在感を示したが、ゴールを割ることはできない。中村と堂安の得点を見て、闘志を掻き立てられていたに違いない。

 迎えた後半。2列目の構成が鎌田・鈴木唯人(ブレンビー)に変化し、さらに17分以降は中村・鈴木という不慣れなコンビになったこともあり、小川の高さでゴールをこじ開けるというチーム全体の意識が高まったようにも見受けられた。

 それが結実したのが、後半30分の3点目。右WBの相馬勇紀(カーザ・ピア)が中に切り返して左足で上げたボールに合わせ、小川と途中出場の前田大然(セルティック)が背後に抜け出し、最終的に小川が頭でゴール。ミャンマーに致命傷を負わせたのだ。

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